映画『平場の月』とは、妻と別れて地元・埼玉に戻った男と、夫と死別した幼なじみの女性が35年ぶりに再会し、50代ならではの静かな恋を描いた実写ドラマ映画です。

朝倉かすみの同名小説を原作に、堺雅人と井川遥がダブル主演を務め、2025年11月14日に公開されました。

中学時代の淡い記憶を抱えたまま大人になった青砥健将と須藤葉子が、病院での再会をきっかけに互いを励まし合う「景気づけ合いっこ」のような関係を重ねていく姿は、切なさとリアルさが同居する大人の恋愛ドラマとして多くの観客の心を掴みました。

監督は『花束みたいな恋をした』『罪の声』の土井裕泰、脚本は『ある男』で日本アカデミー賞脚本賞を受賞した向井康介という強力な布陣で、公開3日間で興収1.2億円・観客動員約8.5万人を記録しています。

この記事では、映画『平場の月』のあらすじをネタバレなしで解説したうえで、結末までのネタバレ、登場人物・キャスト、感想や評価、そしてU-NEXTなど配信で視聴する方法まで、2026年7月時点の最新情報でまとめて解説します。

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映画『平場の月』のあらすじ【ネタバレなし】

項目内容
公開日2025年11月14日
上映時間117分
監督土井裕泰(『花束みたいな恋をした』『罪の声』)
脚本向井康介(『ある男』で日本アカデミー賞脚本賞受賞)
原作朝倉かすみ『平場の月』(第32回山本周五郎賞受賞・第161回直木賞候補)
主題歌星野源「いきどまり」
ジャンル恋愛ドラマ(50代の大人の純愛)

物語の舞台と主人公・青砥

主人公の青砥健将(あおと たけまさ)は、妻と別れたのを機に地元・埼玉へと戻り、印刷会社に再就職した50歳の男性です。

都会での生活や結婚生活に区切りをつけ、慣れ親しんだ土地でもう一度暮らしを立て直そうとする青砥の姿から物語は始まります。

新しい仕事にも少しずつ慣れてきたころ、青砥はある場所で思いがけない再会を果たします。
それが、中学時代に思いを寄せていた須藤葉子でした。

地元に戻ったことで再びつながる縁が、物語全体を動かす大きなきっかけになっていきます。

須藤葉子との35年ぶりの再会

須藤葉子(すどう ようこ)は、夫と死別したのち、病院の売店でパートをしながら生計を立てている女性です。

周囲からは「ハコ」という通称で親しまれており、明るく気丈に日々を過ごしていますが、
その内側には独り身になった寂しさも抱えています。

青砥と須藤は、ともに独り身となったタイミングで病院にて35年ぶりに再会します。

中学の同級生だった2人はすぐに意気投合し、久しぶりに会ったとは思えないほど自然に会話を重ねていきます。この再会が、50代になった2人の新しい関係の始まりです。

「景気づけ合いっこ」で深まる関係

再会を果たした青砥と須藤は、互いの近況を語り合いながら、次第に「景気づけ合いっこ」と呼べるような関係を築いていきます。

落ち込んだときに励まし合い、些細な出来事を報告し合う――そんな等身大のやり取りが、
2人の距離をゆっくりと縮めていきます。

劇的な出来事が起きるわけではなく、日常の中の小さな会話や気遣いが積み重なっていく描写が、本作の大きな見どころのひとつです。

恋愛映画にありがちな派手な展開ではなく、50代の男女だからこそのリアルな距離感が丁寧に描かれています。

2人が未来を語り始めるまで

関係を重ねるうちに、青砥と須藤は互いを異性として意識するようになり、やがて「ちょうどいい幸せ」について語り合うようになります。

若い頃のような激しい恋愛感情ではなく、大人になったからこそ見えてくる穏やかな幸福の形を、
2人は少しずつ言葉にしていきます。

中学時代に芽生えた瑞々しい初恋の記憶と、50代になった今のリアルな感情が重なり合いながら、2人は将来について語り合うようになっていきます。ここから物語は、大人の恋の切なさと温かさが同時に押し寄せる展開へと進んでいきます。

映画『平場の月』の結末・ラストをネタバレ解説

  • この章から結末に触れます
  • 未鑑賞の方はご注意ください

青砥の腫瘍と須藤の病の判明

物語が進むにつれて、青砥と須藤それぞれの体に異変が見つかります。青砥に腫瘍が発覚し検査を受けることになりますが、結果として良性であることが分かり、大事には至りませんでした。

一方の須藤に判明したのは、進行性の大腸がんでした。青砥の一件とは対照的に深刻な診断であり、須藤は手術とストーマ(人工肛門)造設という重い決断を迫られることになります。

ここから物語は一気に切実な局面へと入っていきます。

手術前夜とプロポーズ

須藤の手術を翌日に控えた夜、青砥と須藤は改めて向き合い、これまで以上に深く心を通わせます。

互いの弱さや不安を隠さずにぶつけ合う時間は、それまでの「景気づけ合いっこ」の関係から一歩踏み込んだ、2人にとって特別な時間になります。

この夜、青砥は須藤にプロポーズをします。しかし須藤はその申し出を受け入れません。
手術と病を前にした須藤なりの覚悟や思いが、この選択の背景にはあります。

喜びだけでは終わらない、大人の恋ならではの重みが色濃く表れる場面です。

再発と「もう会わない」という別れ

手術を経てひとまず落ち着いたかに見えた須藤でしたが、その後の検診でがんの再発が発覚します。
病状が再び深刻な方向へ向かうなか、須藤は青砥に対して「もう会わない」という言葉で別れを告げます。

須藤なりに考え抜いた末の決断であり、青砥への思いがないわけではないからこその選択でもあります。青砥は須藤との再会の約束を交わしますが、物語はそのまま2人が穏やかに再会する結末には向かいません。

ラスト・河川敷の月と余韻の意味

須藤は、青砥と交わした再会の約束を果たすことなく、その前に亡くなります。
突然の別れというよりも、これまでの2人の関係の積み重ねを踏まえたうえで訪れる、静かで重い結末です。

物語のラストは、中学時代に河川敷で月を見上げた2人の記憶へと遡って幕を閉じます。

何が2人の間で交わされ、どのような形で物語が締めくくられるのかという細部は、ぜひ本編でその目で確かめてほしいところです。

あえて多くを語らないラストの余韻こそが、本作最大の見どころと言えるかもしれません。

映画『平場の月』の登場人物とキャスト

役名俳優役どころ
青砥健将堺雅人妻と別れ地元・埼玉に戻った印刷会社勤務の50歳。須藤と35年ぶりに再会する主人公。
須藤葉子(ハコ)井川遥夫と死別し病院の売店でパートをする、青砥の中学の同級生。
江口剛大森南朋青砥を取り巻く周辺人物。
青砥の元妻吉瀬美智子青砥と離婚した元妻。
前田道子中村ゆり物語に関わる周辺人物。
その他坂元愛登・一色香澄・でんでん・安藤玉恵・椿鬼奴・栁俊太郎・倉悠貴脇を固める顔ぶれ。
映画『平場の月』相関図
映画『平場の月』相関図

青砥健将=堺雅人

主人公・青砥健将を演じるのは堺雅人。妻と別れて地元に戻り、印刷会社で新しい生活を始める50歳の男性を、飾らない自然体の演技で表現しています。

派手な感情表現ではなく、日常のなかにある小さな戸惑いや喜びを丁寧にすくい上げる芝居が、
本作の落ち着いたトーンとよく合っています。

須藤葉子=井川遥

須藤葉子、通称ハコを演じるのは井川遥。夫と死別しながらも病院の売店で働き、
気丈に日々を過ごす女性を、明るさと切なさを併せ持つ表情で演じています。

青砥との再会から病の発覚、そして別れに至るまでの心情の変化を、抑制の効いた演技で描き出しており、本作の情感を大きく支えています。

脇を固めるキャスト(大森南朋・吉瀬美智子・中村ゆりほか)

大森南朋演じる江口剛、吉瀬美智子演じる青砥の元妻、中村ゆり演じる前田道子など、
周囲の人物たちも物語に厚みを与えています。

そのほか坂元愛登、一色香澄、でんでん、安藤玉恵、椿鬼奴、栁俊太郎、倉悠貴といった顔ぶれが脇を固め、青砥と須藤を取り巻く地元の空気感をリアルに作り上げています。

映画『平場の月』の感想・評価と見どころ

切なさが刺さる見どころ

本作最大の見どころは、50代の男女が織りなす「ちょうどいい幸せ」を巡る恋愛模様のリアリティです。

若さゆえの情熱ではなく、互いの弱さを受け止め合いながら築かれていく関係性に、多くの観客が共感を寄せています。

中学時代の瑞々しい初恋の記憶と、大人になってからのリアルな恋愛感情が重なり合う構成も見どころのひとつ。過去と現在が交差することで、2人の関係に厚みと切なさが加わっています。

興行成績と評価

本作は公開3日間で興行収入1.2億円、観客動員約8.5万人を記録しました。派手なアクションや大規模な宣伝に頼らない、地に足のついた大人向けドラマとして着実に観客を集めた作品と言えます。

2026年4月24日にはVODレンタル配信とBlu-ray&DVDが同時にスタートし、2026年7月18日にはWOWOWでのテレビ初放送も実現するなど、公開後も継続的に視聴の機会が広がっています。

SNS・X上の口コミ

X(旧Twitter)上でも、公開時から現在にかけてさまざまな感想が投稿されています。堺雅人と井川遥の演技を評価する声や、50代ならではの恋愛描写に共感する声など、幅広い層からの反応が見られます。

WOWOWでのテレビ初放送に合わせたキャストコメントや、興行成績に関する速報投稿なども話題になりました。以下に代表的な投稿をいくつか紹介します。

映画『平場の月』の配信はどこ?無料で見る方法

サービス見放題レンタル料金
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Prime Video✕(レンタルのみ)600円
DMM TV✕(レンタルのみ)ポイント利用可
TSUTAYA DISCAS✕(宅配レンタル)旧作399円〜・新作630円〜
music.jp✕(レンタルのみ)490円〜
J:COM STREAM✕(レンタルのみ)1,100円
Netflix✕(配信なし)
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見放題はある?配信状況まとめ

2026年7月時点で、映画『平場の月』を見放題で配信しているVODサービスはありません。
すべてレンタル(都度課金)での視聴となる点は事前に押さえておきたいポイントです。

レンタル料金はサービスごとに異なり、490円〜1,100円までと幅があります。
同じレンタル作品でも、ポイント制度を活用できるかどうかで実質的な負担額は大きく変わってきます。

U-NEXTなら600ポイントで実質無料

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『平場の月』を見るついでに他の作品もチェックできるのも魅力です。

DMM TV・TSUTAYA DISCASなど他の選択肢

DMM TVでもポイントを利用したレンタル視聴が可能です。
すでにDMM TVを契約している場合は、そのままの環境で視聴できる点がメリットになります。

配信での視聴にこだわらない場合は、TSUTAYA DISCASの宅配レンタルという選択肢もあります。
旧作399円〜・新作630円〜で、自宅にディスクが届く形での視聴が可能です。

なお、Netflixでは2026年7月時点で本作の配信は行われていません。

原作小説との違いと主題歌など豆知識

原作(朝倉かすみ・山本周五郎賞)と映画の関係

映画『平場の月』の原作は、朝倉かすみによる同名小説です。第32回山本周五郎賞を受賞し、第161回直木賞の候補にもなるなど、文学的な評価も高い作品として知られています。

原作がすでに高い評価を得ている小説であることも、映画版の丁寧な人物描写や抑制の効いたストーリーテリングを支える土台になっていると言えるでしょう。

主題歌 星野源「いきどまり」と監督 土井裕泰

本作の主題歌には星野源の「いきどまり」が起用されています。青砥と須藤、それぞれの人生の行き止まりから新しい関係が生まれていく物語のテーマと呼応する楽曲です。

メガホンを取ったのは、『花束みたいな恋をした』『罪の声』などを手がけてきた土井裕泰監督。
派手さを抑えた丁寧な演出で、50代の大人の恋愛模様を静かに描き出しています。

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映画『平場の月』のよくある質問

Q. 映画『平場の月』のあらすじは?

A. 妻と別れて地元に戻った青砥健将(堺雅人)と、夫と死別した須藤葉子(井川遥)が、病院で35年ぶりに再会し、互いを励まし合いながら大人の恋を育んでいく物語です。

詳しいあらすじは本記事のあらすじ解説(ネタバレなし)をご覧ください。

Q. 映画『平場の月』の結末は?

A. 須藤の病状をめぐる展開を経て、2人の関係は大きな転機を迎えます。詳しい結末は本記事の「結末・ラストをネタバレ解説」の章で解説していますが、細部はぜひ実際の本編でご確認ください。

Q. 映画『平場の月』はどこで配信されている?

A. 2026年7月時点でPrime Video・U-NEXT・DMM TV・TSUTAYA DISCAS・music.jp・J:COM STREAMでレンタル配信されています。見放題配信は2026年7月時点でどのサービスにもありません。

Q. 映画『平場の月』は無料で見れる?

A. U-NEXTの31日間無料トライアルに登録するともらえる600ポイントを使うことで、レンタル料金を実質無料にできます。

Q. 映画『平場の月』の原作は?

A. 朝倉かすみの小説『平場の月』が原作で、第32回山本周五郎賞を受賞し、第161回直木賞の候補にもなった作品です。

Q. 映画『平場の月』の主題歌は?

A. 星野源の「いきどまり」が主題歌として使用されています。

まとめ

映画『平場の月』は、50代になった男女が過去の記憶と向き合いながら、静かで切実な恋を育んでいく物語です。

派手な出来事が起きるわけではないからこそ、日常の中の些細なやり取りや沈黙が、じわじわと胸に残ります。

中学時代に月を見上げた記憶から始まり、35年の歳月を経て再び交わる2人の人生。その先に待っている結末を知ったうえで観ても、あるいは知らずに観ても、それぞれに違った余韻を残してくれる作品です。

まずはU-NEXTの31日間無料トライアルを利用して、青砥と須藤、2人の「ちょうどいい幸せ」を探す物語を確かめてみてはいかがでしょうか。

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